アメリカのクーポンの現状

アメリカは、まさに「クーポン天国」である。アンケートによると、消費者の約8割がショッピングでクーポンを「たまに使う」と答え、4分の1は「毎回使う」と答えている。

最近の1年間におけるクーポンの総配布枚数は、約3000億枚で、1世帯当たり年間3000枚配布されている。

まさに「クーポン洪水」と言っても過言でない状況である。アメリカでは、至る所でクーポンに出会う。

例えば、毎日配達される新聞本体に刷り込まれているのは当たり前で、雑誌も同様である。

新聞の日曜版には「スタッファー」と呼ばれるクーポンのようなものが入ってくる。

さらには「バリュー・パック」と呼ばれるクーポンがいっぱい詰まったDM が郵便で送られてくることもある。

大学の講義要項の中にもクーポンが刷りこまれている。若者がよく行く日焼けサロンやレストラン、文具店、スポーツ用品店などのクーポンである。

また、サランラップを使っていくと、最後の芯のところ50セント引きのクーポンがついていたり、クッキーの箱の中に入っていたりする。

消費者にとってだけではなく、企業にとってもクーポンはプロモーションの主要な手法である。アメリカ企業が行なう消費者向けプロモーションの約4分の3をクーポンが占めている。

文献も、消費者向けプロモーションの項目と言うとほとんどクーポンが終始している。アメリカでは店頭POP、キャンペーン、プレミアム、サンプリングよりクーポンのほうが圧倒的に多いのである。

クーポンはアメリカの生活文化に根付いている。アメリカのクーポンはこの数年で非常に変化した。年間総配布枚数は、現在、次第に頭打ちになっている。

アメリカの消費者がクーポンから離れてしまい、企業もクーポンを軽視し始めているのか。答えは「ノー」である。従来のようにマス媒体を用い、誰かれ構わず配布する「紙爆弾」といえるようなパターンは減少し、もっと焦点を絞って、ターゲットの明確な媒体に載せたり、限られた人にDM で送るといった配布方法が増えている。